三共堤・丸田沢堤の自然
イヌツゲ Ilex crenata (モチノキ科)
イヌツゲ
梅雨の頃,散策路を歩いていると薄緑色の小花がたくさん落ちていることに気づく。それがイヌツゲのものだとは,しばらくわからなかった。梅雨に入る前に,やっと咲いている小さな花を見つけた。この木は,緑色以外の絵の具を持っていないみたいだ。
イヌツゲの蕾
花はこの小さな蕾を毎日注意していて見つけたものである。別にこの蕾が珍しいわけではない。どうしても忘れてしまうほど小さいし,イヌツゲが花を咲かせる様子も想像できないからだ。
イヌツゲ全形
常緑樹で,結構大きな木もある。名前はツゲだがツゲではない。つまりツゲの仲間ではない。葉のつき方も大きさも異なる。
それにしても,なぜ「イヌ」なのだろうか。ウィキペディアには,「イヌ」がつかないもの(つまり,ツゲ)より,有用性が低い,使えないことでつけられるらしい。生垣など,ちゃんと役に立っているし,犬の肩を持つわけではないが,犬に対しても失礼だと思うが。少なくとも,「犬畜生にも劣る」と言われる一部の人間よりずっとましなことは確かである。つまり,イヌツゲも下の人間よりはずっといい,ということだ。