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メタスプリッギナ Metaspriggina walcotti
メタスプリッギナ #01
メタスプリッギナ・ワルコッティ(Metaspriggina walcotti)は、カンブリア紀中期の原始的魚類で、原始脊索動物と最初期の脊椎動物との間の移行形態と考えられている 3)
属名のMetasprigginaは、ギリシャ語の"meta"(later in time)、エディアカラ生物群の"Spriggina"(エディアカラ生物群を発見したReg Spriggを讃えたもの)によるが、後にSprigginaとは無関係であることが判明した。種小名"walcotti"、もちろんバージェス頁岩を発見したCharles D. Walcottに因む 3)
メタスプリッギナ #02
体長は6 cmほどで、ほぼ体全体にW字を横にしたような筋節構造と思われる模様や、脊索、消化管と思われる構造が見られ、肛門は後方腹側縁に開口している(肛後尾) 2)。頭部は浅い切れ込みで二葉に分かれ眼がついている 2)。体前半部腹側には、鰓弓を構成する骨の一部と思われる7対の桿体構造が配列した鰓領域があるが、鰓の開口部は確認されていない 2)。鰭の存在も確認されていない 2)
メタスプリッギナ #03
海底付近を遊泳しながら、鰓と思われる構造を鰓耙のようにして、水中の微小生物をろ過・捕食していた可能性が考えられる 2)
メタスプリッギナ #04
メタスプリッギナは脊椎動物ステムに位置すると思われ、中国澄江生物群のHaikouichthysMyllokunmingiaに近いと考えられている 2)
メタスプリッギナ
2023年6月 - 2023年12月 制作
参考文献・サイト:
  1. Briggs, DEG (2014) Paleontology: A New Burgess Shale Fauna Curr. Biol. 24(10) : 399 - 400. (DOI:10.1016/j.cub.2014.04.010.)
  2. Conway Morris S, Caron JB (2014) A primitive fish from the Cambrian of North America. [abstract] Nature 512 : 419 - 422. (DOI : 10.1038/nature13414.) (The full-text was referred to CORE.)
  3. Metaspriggina walcotti - The burgess Shale (Royal Ontario Museum).